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音楽を聴くオーディオ機器の中で常にライバル関係のが、イヤホンとヘッドホンです。同じ音楽を聴く機器のイヤホンとヘッドホンですが、実際に付けた際にどんな違いがあるのでしょうか?両方とも耳に装着するため、耳への負担が気になる方も多いでしょう。今回は、そんなイヤホンのメリット・デメリットも含め、フィット感や気になる耳への負担を解説。普段使っているイヤホンもヘッドホンも、正しく使うことで耳への負担を減らすことが出来ます。

耳への負担があるのは、イヤホン?ヘッドホン?


耳の穴の中に入れるカナル型と耳介にひっかけて使うインナーイヤー型の2種類があるイヤホン。対して耳をすっぽり覆うオーバーイヤー型と耳の上に乗せるように装着するオンイヤー型の2種類があるヘッドホン。それぞれ使い方が違うイヤホンとヘッドホンですが、どちらもきちんと装着をしなければ耳への負担が高まってしまいます。

カナル型は耳の穴の中に直接イヤーピースを入れることで、耳を内部から圧迫。長時間使って続けると、痛みを感じてしまう方も少なくありません。汚れを放置して使い続ければ、外耳炎になって痛い思いをしてしまいます。

使い方次第で耳への負担増


特に気を付けたいのは、音量。密閉性が高く音漏れがしにくいカナル型のイヤホンやヘッドホンは、音量を上げても周囲に音が聞こえにくい特徴があります。ついつい音量を上げてしまいがちです。

イヤホン・ヘッドホン問わず、あまりにも大音量だと若くても難聴になる可能性が高まってしまいます。特に難聴は、高音から聞こえづらくなります。気付かずに放置していると、いつの間にか低音まで進行し、ある日突然聞き取りにくいことに気が付くようになります。

特に大口径ドライバーが搭載されているヘッドホンは、「ヘッドホン難聴」に罹るリスクが増えます。「ヘッドホン難聴」とは、「外傷難聴」と呼ばれる難聴の一つです。若者の難聴が増えてきているため、かなり問題視されています。イヤホンが難聴に繋がるのかはまだはっきりしていませんが、それでも大音量は耳に悪影響を及ぼすでしょう。

特に左右で聞こえ方が違う、人の声が遠く感じる、耳鳴りや頭痛を頻繁に感じるなどの症状があれば、要注意です。多くの定期健診では聴力検査があります。1年に1度検査を受ければ、早期発見に繋がるのでおすすめです。

適度に耳を休ませて


長時間音楽を聴き続けることで耳に負担がかかり、進行する難聴。人が音を感じるには、耳の中にある「蝸牛」という器官がとても重要になります。一定時間音楽を聴いたら、イヤホンやヘッドホンを外して適度に耳休ませるようにしましょう。

また、100bdの音を15分以上聞き続けていると難聴のリスクが高まると言われています。100bdってどのくらい?と思った時は、電車が通過する高架下や工事現場の騒音を想像してみてください。かなりうるさい印象を受けると思います。耳に良いと言われている音量は65bd程度。耳のためにも音量には注意をしましょう。

違和感を感じ始めたら耳鼻科へ

耳鳴りや音が遠く聞こえ始めたら、難聴が始まっているサインかもしれません。違和感を感じ始めたら、耳鼻科へ行くことをおすすめします。若いから大丈夫!と思う方も多くいらっしゃいますが、ヘッドホン難聴は若い方に多い難聴です。

普段は大丈夫でも、抵抗力が弱っている時には外耳炎にかかりやすくなります。イヤホンを使う度に耳に痛みを感じ始めたら、早めに耳鼻科を受診してくださいね。

耳へのフィット感はどちら?


インナーイヤー型は別名「開放型イヤホン」とも呼ばれ耳への負担が軽く痛くなりにくいイヤホンです。フィット感も抜群ですが、音漏れがしやすいデメリットがあります。

耳全体を覆うオーバーイヤー型ヘッドホンは抜群のフィット感に優れ、耳全体を覆います。ゆったりと付けられるモデルは、メガネをかけていても痛みを感じにくいでしょう。ただイヤホンに比べるとかなり大きいので荷物になったり装着した際、せっかく格好良くセットした髪型が崩れる心配が生じます。

密閉性が高いカナル型イヤホンは、イヤーピースの大きさによって痛みが変わります。イヤーピースのサイズを自身の耳の穴に合ったものに交換すれば、快適に使うことが出来るでしょう。イヤホン・ヘッドホンどちらも独特のフィット感を持ちます。大きさや用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。

ヘッドホンの魅力


イヤホンよりも大きく、格好良いデザインのモデルが多く販売されているヘッドホン。通勤や通学でも使っている人も多く見かけますよね。大きいですが、つけている姿は格好良いです。では、実際ヘッドホンを使う際どんなメリットがあるのでしょうか?音質なども含めてイヤホンと比較をしてみました。

空間的な音質の良さはヘッドホン


イヤホンよりもずっとスピーカー部分が大きいヘッドホン。広い空間を存分に活用することが得意です。イヤホンよりも立体的な音楽を楽しむことが出来るでしょう。イヤホンよりも大型のドライバーを内蔵することが出来るので、幅広い音域が実現。密閉性も高いので、抜けるような高音から腹の底に響くような低音まで楽しむことが出来ます。

ただ、耳全体をすっぽり覆うオーバーイヤー型ヘッドホンは、長時間装着していると湿気がこもって蒸れたりすることも。人によっては音がくぐもって聞こえる事もあります。ヘッドホンによってイヤーパッドの柔らかさ、側圧の強さなどが違います。購入する前に一度試してみると音質や付け心地を実感してみましょう。雑音を相殺するノイズキャンセリング機能も搭載していれば、音量を上げなくても雑音に悩まされません。

ファッション性もあるヘッドホン

ヘッドホンはイヤホンよりも大きく圧倒的な存在感を感じられます。デザインやカラーも様々なモデルが販売されているため、コーディネートに合わせたモデルを選ぶことが可能。ファッション性も追求したのなら、断然ヘッドホンがおすすめです。

ただ頭にすっぽりと装着するため、せっかくセットした髪型が崩れやすくなります。カジュアルやラフなスタイルにはぴったりなので、積極的に取り入れてみましょう。かっちりとした服装でもカジュアルな雰囲気を取り入れる事でギャップが引き立ちます。

イヤホンの魅力

 

ヘッドホンよりも音量が上がりませんが、カナル型イヤホンは鼓膜のすぐそばで音が響きます。密閉性が高く持ち運びもコンパクト。ワイヤレスなら断線の心配があるケーブルもありません。そんなイヤホンの魅力とはどんなものがあるのでしょうか?

細かい音も聞き取れる

空間的に良質な音を楽しめるヘッドホン。対してインナーイヤー型イヤホンは開放的で耳が痛くなりにくい特徴を持ちます。密閉性に優れたカナル型イヤホンは、より細かい音が聞き取りやすいでしょう。ヘッドホンよりも低音の音質は劣りますが、中~高音の音質は高く良質なモデルが多く販売されています。楽器の音よりもボーカルの声をよりクリアで聞きたい方におすすめです。

コンパクトでスポーツ時にも使える


イヤホンは、コンパクトさが魅力です。ケーブルがあるモデルは絡まることでストレスが溜まりがち。誤って引っ張ってしまった際には、断線してしまうリスクがあります。断線するたびに買い替えるのなら、やはりコスパが良く比較的安価なイヤホンを選びたいと思うでしょう。

しかし、きちんと専用のケースに仕舞えばカバンの中で絡まることも少なく済みます。ハンズフリーで操作が出来るワイヤレスイヤホンなら、ノイズキャンセリング機能やスマホとのペアリングも簡単。片耳3gほどの軽さのモデルもあるので、耳への負担も軽くなります。外れにくいモデルはスポーツ時にも活躍。耐水耐汗なら、急な雨でも慌てずに済みます。

耳への負担を考えるのなら、骨伝導イヤホンがおすすめ

骨伝導イヤホンとは、直接耳に付けず骨に振動を与えて音楽を聴くデバイスです。耳に着けていないのに音楽が聴けるため、とても不思議な感覚を味わえます。もちろん振動を利用しているので音漏れも少ないです。

音量を上げたとしても、耳を使っているわけではないので負担が少なく済みます。ヘッドホンなら、頭頂部ではなく後頭部にバンドがくるモデルがあります。頭の締め付けが少ないので痛くなりにくいでしょう。

おすすめのヘッドホン5選


耳への負担が少ない、痛くなりにくいと話題のヘッドホンをご紹介します。ノイズキャンセリング機能を搭載されているモデルは、雑音に気を取られずに音楽に集中出来るでしょう。メガネをかけていても痛みが出にくいゆったりとしたヘッドホンが多いですが、定期的に耳を休ませるようにしてくださいね。

1.JVC HA-S400-W 密閉型ヘッドホン


密閉型で音漏れがしにくいヘッドホンです。ケーブルは1.2mなので、短すぎると思う方が多いようです。ぴったりとしたデザインなので、メガネをかけていると痛みを感じるかもしれません。ただヘッドホンをまっすぐではなくやや前に傾けてつけると楽に感じます。

クリアな音を実現する「カーボンナノチューブ振動版」が採用されています。高音・低音ともに良質。特にクラシックを聴きたい時におすすめです。イヤークッションがしっかりしているので、遮音性も抜群。クッションの交換も簡単です。携帯にも収納にも便利な3wayの折りたたみ式です。

2.SONY ワイヤレスヘッドホン 重低音モデル MDR-XB650BT


シンプルなデザインが魅力的なワイヤレスヘッドホンです。メタルチックな色合いが魅力的なカラーは、ブルー、レッド、ブラックの種類。

20Hz~20000Hzまでのクリアな音域が楽しめます。特に重低音から中低音に特化しているので一度試しで聞いてみてください。腹に響くような重低音を楽しめます。

持ち運びに便利な折りたたみ式のスイーベル機構です。4時間充電出来れば、最大20時間連続再生が可能。耐久性が高く、耳に当たるイヤークッションは柔らかいと好評です。ただ締め付けが強いため、長時間使用していると頭痛を感じる方がいます。適度に休む必要があるでしょう。

3.パナソニック ステレオヘッドホン RP-HTX70-H

 
レトロなデザインが良いヘッドホンです。涼やかな印象を受けるカラーは、クールグレーとマットブラックの2種類。ファッション性が抜群で、とてもお洒落な印象を受けます。

40mmドライバーとアコースティック・ベース・コントロールが採用されているので、空間的な音楽を楽しめます。特に抜けるような高音と安定した低音を楽しめるでしょう。イヤーパッドは柔らかく肌触りが良いので、耳が当たっても痛くなりにくいでしょう。側圧はやや強め。オーバーイヤータイプなので、遮音性も高いです。

4.Sennheiser ゼンハイザー HD 450BT

 
apt-Xコードに対応しているワイヤレスヘッドホンです。AACコーデックにも対応しているため、iPhoneユーザーも上質な音楽を楽しむことが出来ます。低温・高音ともに安定していると高評価です。ハンズフリーはもちろん、SiriやGoogleアシスタントにも対応。ノイズキャンセリング機能が搭載されているので、騒音があっても快適に音楽を聴けます。

側圧がやや強めなので、装着の仕方によっては頭痛が出るかもしれません。耳は柔らかいイヤーパッドで傷みにくいでしょう。デザインがとてもシンプルなので、自宅、外出先問わず使えます。2時間の充電で連続使用時間は約30時間。一日中使っていても問題ありません。

5.サンワサプライ マルチメディアヘッドホン 3.5mmステレオミニプラグ(L型) MM-HP207N

 
ヘッドホンの中では珍しいネックバンドタイプです。髪形が乱れにくく、頭や耳への圧迫もないので傷みにくいでしょう。ドライバーユニットの大きさは大口径の30mm。迫力ある音楽を楽しめます。

スポンジタイプのイヤーパッドは通気性が良く、耳への負担を低減。コンパクトなL字3.5mmステレオプラグなので、パソコンやスマホ以外のデバイスにも気軽に使えます。マイクがついていないので、通話は出来ません。ケーブルの長さは1.8mなので余裕をもって使えるでしょう。

おすすめのイヤホン5選


コスパが良く、耳への負担も軽いイヤホンです。有線タイプやワイヤレス、骨への振動を利用して音楽を聴ける骨伝導イヤホンのおすすめもご紹介します。耳が完全に解放されている状態なので雑音は入りやすくなりますが、痛くなることはまずないのでおすすめです。

1.Fina E3000 カナル型イヤホン FI-E3DSS

 
オーディオビュアルアワードで4期連続金賞を受賞したイヤホンです。小口径ながらもダイナミックなドライバーを採用しているので、低音から高音まで心地よい音域をカバー。こもり気味に聞こえるという評価もありますが、エージングをした後の音が良くなると好評です。リアルのサウンドを楽しむことが出来ます。

イヤーピースは、左右に動くことの出来るスウィングフィット機構。耳の穴の形に合わせて動くので、痛くなりにくい作りになっています。イヤーピースのサイズは全部で5種類。耳の穴の大きさにぴったりのサイズを選べます。メガネと併用出来るイヤーフックも付属。痛む心配がなく使用出来るでしょう。

2.Sony MDR-EX155

 
豊富なカラーバリエーションが魅力的なカナル型イヤホンです。カラーは、ブラック、ホワイト、イエロー、グリーン、ゴールド、ピンク、ブルー、ライトピンク、ライトブルー、レッドの10種類。コスパが良く断線をしても買いかえやすいと好評です。有線タイプですが、ケーブルが絡まっても解きやすいセレーションケーブル。カナル型なので密閉性も高いです。

イヤーピースは、芯が固く外側は柔らかい素材で出来ています。音をクリアに響かせる一方、耳への負担は軽いため痛みを感じにくいでしょう。買ってすぐは高音がきつめですが、エージングすれば改善します。中高音よりも低音の方がとても心地よい音質です。

3.BOSE QuietComfort Earbuds完全ワイヤレスイヤホン

 

 
ノイズキャンセリング機能が搭載されたBOSEのワイヤレスイヤホンです。優秀なBOSEのノイズキャンセリング機能は、騒音が無音に感じるくらい高性能。ノイズキャンリング機能は段階があり、全部で11段階に分かれています。アクティブQTにより、音量の大きさに関わらず透明感のある美しいサウンドを楽しめます。騒音がある場所でもノイズキャンセリング機能とアクティブQTがあれば、音量を上げる必要がありません。耳への負担も軽減するでしょう。

防水機能があるので、突然の雨でも安心。走っても取れないので、ジョギングなどのスポーツでも使えます。一回の充電で最大6時間連続使用が出来ます。充電器も兼ねた小型ケースと併用すれば、最大12時間。充電方法はUSB-CケーブルやQi規格の充電マットにも対応しています。

4.AfterShokz 骨伝導イヤホン OpenMove AFT-EP-000022

ワイヤレスタイプの骨伝導イヤホンです。柔らかい印象の可愛らしいカラーは、ライトブルー、ピンク、ホワイト、ブラックの4種類。耳にひっかけるイヤーカフタイプなので、ファッション性も抜群。耳が解放されているので、周囲の音も良く聞こえます。従来の骨伝導イヤホンと比べると、音漏れを50%低減。

走っても落ちにくいため、外でも安心して使えます。防水はIPX7なので、日常生活でも問題なし。もちろんワイヤレスなので、テレワークにも使えます。少々大きい印象を受けるデザインですが、片耳9gと軽量。テレビとBluetoothを繫げれば、テレビから離れても音で楽しむことが出来ます。

まとめ


通勤・通学途中の時間を充実させる音楽。気分を挙げたりリラックス効果が期待出来ますよね。しかし、音量や圧迫で耳への負担が出る事は、誰しも本意ではないはず。せっかくお金を出して買うのなら、少しでも快適に使えるものを求めたいですよね。耳への負担を考えつつ、自分に合ったイヤホン・ヘッドホンを使ってくださいね。

一度進行してしまうともう元の状態に戻るのが難しいのが難聴。特に「聴き取りにくい」状況は、思った以上のストレスになります。失って初めて重要さに気付くことがない様、普段から気をつけたいものです。自分の耳を守り、気遣えるのは自分自身です。より長い間美しく癒される曲を楽しむためにも、耳への負担はより軽くしていきましょう。

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